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中村勘太郎改め 六代目中村勘九郎襲名披露 二月大歌舞伎 夜の部 [着物で歌舞伎]

一、御存 鈴ヶ森(すずがもり)

              幡随院長兵衛       吉右衛門
               東海の勘蔵       彌十郎
               北海の熊六       錦之助
                飛脚早助       家 橘
                白井権八       勘三郎


二、六代目中村勘九郎襲名披露 口上(こうじょう)

                      勘太郎改め勘九郎
                           幹部俳優出演


三、新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)

          小姓弥生後に獅子の  勘太郎改め勘九郎
                胡蝶の精       玉太郎
                   同       宜 生
             用人関口十太夫       亀 蔵
            家老渋井五左衛門       家 橘


四、ぢいさんばあさん

               美濃部伊織       三津五郎
              宮重久右衛門       扇 雀
                宮重久弥       巳之助
                 妻きく       新 悟
                戸谷主税       桂 三
               石井民之進       男女蔵
                山田恵助       亀 蔵
               柳原小兵衛       秀 調
              下嶋甚右衛門       橋之助
               伊織妻るん       福 助


2月は六代目中村勘九郎襲名披露公演。初日の夜の部に行きましたがさすがに華やかに大にぎわいでした。

RIMG0641.JPG

ロビーには贔屓筋からの絵馬がズラッとならんでいました。ロビーが狭いのでお祝いを表す苦肉の策でしょうかね。

IMG_1332.JPG


一、鈴ヶ森

いつも白井権八が「前髪の美少年」っていう脳内変換にちょっとした苦労を強いられる演目なんですが、今回の勘三郎はそこんところ妙にシックリ来て最初から芝居に入り込みました。復帰以来はじめての大きな公演が息子の襲名披露という事で、何かピリピリとした緊張感があったのか、人を大勢殺めて逃走する若者の危うさが出ていたのかも。

一番の見せ場はやはり吉右衛門演じる幡随院長兵衛との出会いの場ですが、今迄観たどの鈴ヶ森よりもグッとくるものがありました。二人の間に流れる張り詰めた空気に息を飲んだです。

ニ、口上
いや〜もう今回の口上は挨拶する俳優も涙だし、観客席もすすり泣きの声がここそから漏れてくるし、大変なもんでした。

特に中村屋さんを追いかけて来なかった私でさえ、小さな子供の頃からその成長をTVで観て来たからか「立派になって、、」と、まるで身内の子供みたいな気にがしてウルっときました。一生懸命で真っすぐな所も気持ち良いし、応援したくなりますよ、そりゃ。

因に、この時のバックの襖絵は勘三郎の時と同様に金子國義との事。

今回の席はいつもの3階B席。

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襲名の引き幕はこの写真だと見えないけどフジテレビから贈られたもの。


三、春興鏡獅子
飛鳥井役で93歳の小山三が登場で場内大拍手。小山三にとっても勘三郎・勘九郎親子にとってもどれほど感慨深い事だろうかと思います。

勘九郎の弥生は非常に上品で丁寧でした。ま、初日だしね。獅子になってからはビシビシとスパークする踊りに新・勘九郎としての決意が感じられて気持ちよかったス。何かに取り憑かれたような、ちょっと中性的なところが「ああ、この踊りは”獅子の精”なんだな」と改めて思ったです。ただ、胡蝶の二人がな〜。子供だからってああグダグダにやられると冷めるだろう。完全に足を引っ張ってたゾ!

最後の毛振りはちょっとムキになり過ぎて型も崩れて台から落ちそうになったのはご愛嬌ですかね、笑。


四、ぢいさんばあさん
これはニザ玉でしか見た事ない演目なんで、どーしてもあの鼻をつまむクセは「ニザさまの真似をしている」と反射的に思っていまうんすよね〜。この芝居で一番良かったのは橋之助の下嶋甚右衛門だな。いい調子での大暴れが実に堂に入ってた。実はああいう人なのかも、もしかして、笑。

ニザ玉の時は再会の場でウルっと来るんだけど、三津五郎と福助はどうもワザとらしさばかりを感じてしまって最後は「いつまでやっとんじゃ!」と思ってしまいました。

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終演後はいつもの「ビストロ・ヌガ」に行こうかな〜と思いつつも、建設中の歌舞伎座の裏をうろついていたらカウンターが一人飲みにはちょうど良さそうな店が目についたので入ってみました。

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「small wonderland」というビストロ。ワインの種類などはそれほど多くないようでしたが、値段的にリーズナブルでカジュアルなお店。シェフをはじめカウンターの中も若い男性で、お客がひと段落してからは一見のオバさんである私とも色々とおしゃべりしてくれて楽しかったです。

木挽町にこういう店があるというのは貴重。また行くと思う。

この日は襲名披露公演のおめでたい初日、でも、3階席という事で、万筋の江戸小紋に模様に格のある織りの名古屋で出かけました。

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どうもシックリこないコーデ、、。


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コメント 6

のの吉

>ただ、胡蝶の二人がな〜。
は、本当にね、どんだけ恵まれた立場なのかは理解してないよな~。
って感じでしたね。止まるところが一度で決め切れなくって、イラっとしました。
微妙に二人のサイズ違うし。

あと、ばぁさんは私の中ではあたりな福助でした。
わりと違うよなーと思って観てることが多いんですが、べたべたした感じがしっくりきてたというか、なんというか。


by のの吉 (2012-02-22 21:27) 

はつき

ああ、やっとついていける話題が・・・(笑)

勘太郎、もとい、勘九郎丈って、昔からうまいとは思っていたけど、若さゆえの勢いと同時に、丁寧で端正だなーと感心しました。
胡蝶についてはみんな同じこと思ったんですね~。

「ぢいさんばあさん」は、はっしーが印象的でしたね。あとは、新吾丈が細くて背が高くて、巳之助くんとバランス悪いのが妙に記憶に残ってます。パパが大きいのに、女形やるのかな?
by はつき (2012-02-23 18:00) 

黒猫

>のの吉さん
子供なので大人並みにやれとは言わないけど、要所は押さえてほしいですよね。子供は親の鏡、福助と橋之助にはそこのところもうちょっと厳しくやって欲しいと思いました。

ばあさんの福助は悪くなかったんですけど、なにせ玉三郎と比べてしまうのでどうにも。
by 黒猫 (2012-02-24 09:44) 

黒猫

>はつきさん
勘太郎、じゃなくて、勘九郎は(暫く戸惑いそうですね、笑)は基本がしっかりしているんでしょうね。同世代の立ち役にもうちょっとライバルになる役者がいると良いのですが、、。




by 黒猫 (2012-02-24 09:50) 

はつき

海老、がんばれ!
by はつき (2012-02-24 10:39) 

黒猫

>はつきさん
そうだそうだ!


by 黒猫 (2012-03-01 09:00) 

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