俳優祭に初参加 [着物で歌舞伎]
第36回 俳優祭 国立劇場大ホール
一、『絵本太功記』十段目 尼ヶ崎閑居の場 竹本連中
(武智十兵衛光秀)市川染五郎、(武智一子十次郎光義)中村七之助、(嫁初菊)中村梅枝、
(光秀母皐月)坂東秀調、(佐藤虎之助正清)坂東亀三郎、(真柴久吉)尾上松緑、(光秀妻操)片岡孝太郎
ニ、『殺陣 田村』 立役による立廻り(素)
澤田正二郎が創案し「新國劇」に受け継がれてきた傑作を歌舞伎の立廻りにアレンジして上演。
出演は、中村扇雀、中村橋之助、市川海老蔵、中村勘太郎 ほか。
三、河竹黙阿弥作
『質庫魂入替』 しちやのくらこころのいれかえ 竹本連中 常磐津連中
出演は、尾上菊五郎 、市川團十郎、片岡仁左衛門、中村梅玉、市川左團次、
中村魁春、中村勘三郎、中村芝雀、中村時蔵、坂東三津五郎、中村福助 ほか。
電話予約当日の朝、我が家では夫を駆り出して固定電話+携帯電話2台+IPone1台という物量作戦(?)で電話をかけまくること1時間あまり、夫の電話が繋がってなんとかC席のチケットをゲット!俺のお陰だと自慢する夫。ハイ。その通りです!
ニザ様に直接お会いするのだからしてオシャレして行きたいのは山々ですが、昨年夏のチャリティ公演の物販でもみくちゃにされて汗だくになった経験から着物は紬に決定。帯は今年初の梅柄塩瀬、帯留めは梅にウグイス。
開演前の国立劇場は来るべき物販に備えてか、何やら不穏で邪悪な熱気が渦巻く、笑。
薄いのに千円もする松竹ボッタクリのパンフを買い、模擬店見取り図を見ながらどういう流れで攻めるのか、まずは作戦会議&下調べで館内を歩いて動線を確認。
そうこうしている内に最初の演目がスタート。
一、『絵本太功記』
実力ある若手役者が揃ったなかなかに見応えのある演目。ですが、『絵本太功記』という演目としては重みにかける舞台となり、俳優祭というイベントで演じるには重過ぎるという感じがしました。
ニ、『殺陣 田村』
紋付袴姿の素で殺陣を見せる剣舞。最初に登場したのが勘太郎(現・勘九郎)だったんだが、体のキレが素晴らしく、ビシビシ型が決まってましたね〜。中心軸がしっかりしていてぶれないので動きも美しい。さすがの充実ぶりを感じました。
それに引きかえ、次に登場した海老蔵はどうしたことか、、。腰はヘナヘナ、型は全く決まらず、刀の抜き差しが微妙につっかえてワンテンポ遅れてしまう。そう感じたのが私だけではない証拠に、彼の立ち回り中は殆ど拍手が沸き起こらなかった。決まらないから観客はどこで拍手して良いのか分からないのだ。勘太郎の後だっただけに目立ってイタかった。
あと、橋之助の動きはその大きさと美しさが良かった。
ところで、話はそれるけど「新國劇」「澤田正二郎」と言えば思い出すのが映画『殺陣師段平』。オリジナルは50年制作のマキノ雅弘監督で森繁の段平ですが、雷蔵狂の私としては62年制作、鴈治郎の段平、雷蔵の沢田正二郎ヴァージョンですよ!
沢田正二郎が「新国劇」を旗揚げし、演劇にリアリズムを求めて行くという時代の流れに置いて行かれそうになりながらも、昔ながらの殺陣師である段平が命をかけて殺陣を追究してゆく芸根性もの。迫り来る死と闘いながら「老いた国定忠治の殺陣」をつけるシーンとかグッとくる映画です。
さて、ここでブレイク。お待ちかねの物販タイムです。
今回は時間がなかったとの事でオリジナルグッズの販売はなし。押し隈や役者さん達が書いた絵などの作品以外は基本的に食品でした。
まずは今回の目的であるニザ様販売の「歌舞伎弁当」コーナーへ走る!この会場が一番広い部屋だったんですが、他にも成田屋・中村屋・音羽屋のブースもあり大混乱。特にニザ様のブースは大人気で横からも前からも後ろからも人が押し寄せてくる。並んでるのに、そんなの全く関係なし!
まぁ、ライブで「このままじゃ死ぬ。マジで死ぬ」という経験を積んでいる私にとってはこれしきなんて事ないのだが、なにせ帯が心配で。ずっと後ろ手に抑えてましたよ。
係の人が「押さないで下さい!危ないです!押さないでください!押さないでーーーーーーッ!」と絶叫する中、なんとか販売コーナーにたどり着くと孝太郎さんが「どうぞ!」とお弁当を差し出してくれたんだけど、え?だってニザ様と握手する為に来たんだしって話なんだが、前がつかえてるもんで結構ここで間ができちゃって苦笑いする孝太郎さんと見合ってしまうというヒジョーに気まずい雰囲気。いやしかし、ここでお弁当を受け取ってしまったら負けだ!と心を鬼にして耐える時間が何十分にも思えました。孝太郎さん、ごめんなさい!!
そんな混乱の中だったのでニザ様との接触はほんの一瞬。「来月観に行きます!」としか言えなかった、、。
しかも、かなり残念な感じのお弁当。ご飯多過ぎだし。無闇に満腹になってしまった。
その後は秀太郎さんがおられる売店でお茶を購入。秀太郎さんはその舞台同様、たおやかでとーっても素敵な方。「年末に南座で拝見しました」と言ったら「昼夜どちら?」と聞かれたので「昼です」と言ったら「長い方ですね。夜は2分だったから」と気さくにお話してくださり、Vサインで一緒に写真に収まってくださった。感激!
その後は左団次さんを探しに行ったんだけど姿が見えず残念。フラフラと色々な役者さんを見て回り、獅童さんからビールを買って握手してもらったりした後お弁当を食べ、東北物産店で売り子をしていた澤瀉屋さんにつかまって最後にずんだ大福と鯨大和煮を購入したところでタイムアップ。
三、質庫魂入替
やっと俳優祭らしい笑える演目が登場。質屋の蔵の中にある人形達が踊るんだけど、中身を魔法で入れ替えてしまうので、例えばお姫様の格好をしながら雷神さまの振りで踊るとか、ギャップが面白い。単純と言えば単純だけどそれをしっかり見せられるのが、さすがベテラン俳優陣。ドタバタの創作現代劇よりも、こういうのが洒落てて良いっていう気がするな。
お腹いっぱい、心もいっぱいで国立劇場を後にし、ちょっと一杯、と、言う事で神宮前の「鎌倉 松原庵 欅」へ。
由比ケ浜にある「鎌倉 松原庵」の2号店で、鎌倉のお店はとっても良かったので行ってみたんですが、人入ってなかったな〜。店内は鎌倉の雰囲気を頑張って再現してて気が利いていますが、原宿という場所はどうなんでしょう。大人がちょっと寄るには良い店だと思うので頑張って欲しいところ。
一、『絵本太功記』十段目 尼ヶ崎閑居の場 竹本連中
(武智十兵衛光秀)市川染五郎、(武智一子十次郎光義)中村七之助、(嫁初菊)中村梅枝、
(光秀母皐月)坂東秀調、(佐藤虎之助正清)坂東亀三郎、(真柴久吉)尾上松緑、(光秀妻操)片岡孝太郎
ニ、『殺陣 田村』 立役による立廻り(素)
澤田正二郎が創案し「新國劇」に受け継がれてきた傑作を歌舞伎の立廻りにアレンジして上演。
出演は、中村扇雀、中村橋之助、市川海老蔵、中村勘太郎 ほか。
三、河竹黙阿弥作
『質庫魂入替』 しちやのくらこころのいれかえ 竹本連中 常磐津連中
出演は、尾上菊五郎 、市川團十郎、片岡仁左衛門、中村梅玉、市川左團次、
中村魁春、中村勘三郎、中村芝雀、中村時蔵、坂東三津五郎、中村福助 ほか。
電話予約当日の朝、我が家では夫を駆り出して固定電話+携帯電話2台+IPone1台という物量作戦(?)で電話をかけまくること1時間あまり、夫の電話が繋がってなんとかC席のチケットをゲット!俺のお陰だと自慢する夫。ハイ。その通りです!
ニザ様に直接お会いするのだからしてオシャレして行きたいのは山々ですが、昨年夏のチャリティ公演の物販でもみくちゃにされて汗だくになった経験から着物は紬に決定。帯は今年初の梅柄塩瀬、帯留めは梅にウグイス。
開演前の国立劇場は来るべき物販に備えてか、何やら不穏で邪悪な熱気が渦巻く、笑。
薄いのに千円もする松竹ボッタクリのパンフを買い、模擬店見取り図を見ながらどういう流れで攻めるのか、まずは作戦会議&下調べで館内を歩いて動線を確認。
そうこうしている内に最初の演目がスタート。
一、『絵本太功記』
実力ある若手役者が揃ったなかなかに見応えのある演目。ですが、『絵本太功記』という演目としては重みにかける舞台となり、俳優祭というイベントで演じるには重過ぎるという感じがしました。
ニ、『殺陣 田村』
紋付袴姿の素で殺陣を見せる剣舞。最初に登場したのが勘太郎(現・勘九郎)だったんだが、体のキレが素晴らしく、ビシビシ型が決まってましたね〜。中心軸がしっかりしていてぶれないので動きも美しい。さすがの充実ぶりを感じました。
それに引きかえ、次に登場した海老蔵はどうしたことか、、。腰はヘナヘナ、型は全く決まらず、刀の抜き差しが微妙につっかえてワンテンポ遅れてしまう。そう感じたのが私だけではない証拠に、彼の立ち回り中は殆ど拍手が沸き起こらなかった。決まらないから観客はどこで拍手して良いのか分からないのだ。勘太郎の後だっただけに目立ってイタかった。
あと、橋之助の動きはその大きさと美しさが良かった。
ところで、話はそれるけど「新國劇」「澤田正二郎」と言えば思い出すのが映画『殺陣師段平』。オリジナルは50年制作のマキノ雅弘監督で森繁の段平ですが、雷蔵狂の私としては62年制作、鴈治郎の段平、雷蔵の沢田正二郎ヴァージョンですよ!
沢田正二郎が「新国劇」を旗揚げし、演劇にリアリズムを求めて行くという時代の流れに置いて行かれそうになりながらも、昔ながらの殺陣師である段平が命をかけて殺陣を追究してゆく芸根性もの。迫り来る死と闘いながら「老いた国定忠治の殺陣」をつけるシーンとかグッとくる映画です。
さて、ここでブレイク。お待ちかねの物販タイムです。
今回は時間がなかったとの事でオリジナルグッズの販売はなし。押し隈や役者さん達が書いた絵などの作品以外は基本的に食品でした。
まずは今回の目的であるニザ様販売の「歌舞伎弁当」コーナーへ走る!この会場が一番広い部屋だったんですが、他にも成田屋・中村屋・音羽屋のブースもあり大混乱。特にニザ様のブースは大人気で横からも前からも後ろからも人が押し寄せてくる。並んでるのに、そんなの全く関係なし!
まぁ、ライブで「このままじゃ死ぬ。マジで死ぬ」という経験を積んでいる私にとってはこれしきなんて事ないのだが、なにせ帯が心配で。ずっと後ろ手に抑えてましたよ。
係の人が「押さないで下さい!危ないです!押さないでください!押さないでーーーーーーッ!」と絶叫する中、なんとか販売コーナーにたどり着くと孝太郎さんが「どうぞ!」とお弁当を差し出してくれたんだけど、え?だってニザ様と握手する為に来たんだしって話なんだが、前がつかえてるもんで結構ここで間ができちゃって苦笑いする孝太郎さんと見合ってしまうというヒジョーに気まずい雰囲気。いやしかし、ここでお弁当を受け取ってしまったら負けだ!と心を鬼にして耐える時間が何十分にも思えました。孝太郎さん、ごめんなさい!!
そんな混乱の中だったのでニザ様との接触はほんの一瞬。「来月観に行きます!」としか言えなかった、、。
しかも、かなり残念な感じのお弁当。ご飯多過ぎだし。無闇に満腹になってしまった。
その後は秀太郎さんがおられる売店でお茶を購入。秀太郎さんはその舞台同様、たおやかでとーっても素敵な方。「年末に南座で拝見しました」と言ったら「昼夜どちら?」と聞かれたので「昼です」と言ったら「長い方ですね。夜は2分だったから」と気さくにお話してくださり、Vサインで一緒に写真に収まってくださった。感激!
その後は左団次さんを探しに行ったんだけど姿が見えず残念。フラフラと色々な役者さんを見て回り、獅童さんからビールを買って握手してもらったりした後お弁当を食べ、東北物産店で売り子をしていた澤瀉屋さんにつかまって最後にずんだ大福と鯨大和煮を購入したところでタイムアップ。
三、質庫魂入替
やっと俳優祭らしい笑える演目が登場。質屋の蔵の中にある人形達が踊るんだけど、中身を魔法で入れ替えてしまうので、例えばお姫様の格好をしながら雷神さまの振りで踊るとか、ギャップが面白い。単純と言えば単純だけどそれをしっかり見せられるのが、さすがベテラン俳優陣。ドタバタの創作現代劇よりも、こういうのが洒落てて良いっていう気がするな。
お腹いっぱい、心もいっぱいで国立劇場を後にし、ちょっと一杯、と、言う事で神宮前の「鎌倉 松原庵 欅」へ。
由比ケ浜にある「鎌倉 松原庵」の2号店で、鎌倉のお店はとっても良かったので行ってみたんですが、人入ってなかったな〜。店内は鎌倉の雰囲気を頑張って再現してて気が利いていますが、原宿という場所はどうなんでしょう。大人がちょっと寄るには良い店だと思うので頑張って欲しいところ。
諸々羨ましい~。
孝太郎さんと苦笑い、ってお互い大人だ。
それと、帯留のアップアッププリーズ。
(英語は旅行で買い物がかろうじて出来るレベル)
by のの吉 (2012-02-09 20:49)
>のの吉さん
はしゃぎまくりましたよ、笑。
帯留今度アップしますのでじゃすとあもーめんと プリーズ!
by 黒猫 (2012-02-12 16:13)
お疲れさまでした~。
私も歌舞伎座閉場直前のに行ったけど、帯もみくちゃにされました(^^;。特ににざ様のところは、激しいよね。
役者さんの人気がはっきり現れてしまうので、なかなか厳しいイベントだと思ったのでした。
(国立でやったのか!意外~)
by はつき (2012-02-12 21:37)
>はつきさん
>役者さんの人気がはっきり現れてしまう
ほんとに顕著だよね〜。TVの人気と劇場での人気も違うしね。
菊之助、染五郎、愛之助と言った若手のイケメンが出てなかったのはすごく残念でした。
by 黒猫 (2012-02-14 10:52)